2023年の収穫が終了しました!
10月25日のカベルネを最後に、2023年の収穫が終了しました。
今年は猛暑で少雨の夏でした。秋も雨が少なく、今のところ台風の影響もほとんどありません。9月15日に収穫を開始した時はまだ夏のようでしたが、9月の後半から朝晩の気温がぐっと下がり、昼夜の寒暖差の大きい、とてもよい条件で収穫を進めることができました。
暑い気候の影響を受けて、例年と比べるとブドウの糖度が高く、酸は穏やかではありますが、濃厚で熟したフルーツのニュアンスを感じるワインになるのではと考えています。
標高の高いヴィラデストのメルローやカベルネは、涼しい年だと少しブドウの熟度が足りないと感じることもありますが、今年は過去にないほど熟度が高く、そのブドウからできるワインが楽しみです。
今年はコロナ明けということもあり、延べ50名以上と、多くのボランティアの方に収穫を助けていただきました。皆さん、本当にありがとうございました!
収穫はひと段落ですが、ワイナリーではステンレスタンクやオークタンク、オークバレル(小樽)の中で発酵が順調に進んでいます。ここのところ朝晩冷え込むようになりました。一部のステンレスタンクには冷却設備もあり、温度コントロールができますが、木製の樽などは室温での発酵になります。
ヴィラデストでは、収穫の最盛期には気温が下がり、自然の室温であってもちょうどよい発酵温度で管理ができることが多く、ブドウ栽培だけでなく、醸造面でも優れた“テロワール(風土)”なのだと感じています。
ヴィラデストでは、赤ワインの搾りかすを原料として、蒸留酒(商品名:「ヴィナッチャ」。イタリアでは“グラッパ”と呼ばれるブランデーの一種)をつくっています。赤ワインは果皮や種を漬け込んで発酵をし、発酵が終了すると搾って果皮とワインを分離します。その分離した果皮に熱を加えてつくるのが「ヴィナッチャ」です。
日本ではほとんど製造されていないこともあり、私自身、2007年にイタリア・ピエモンテの名門「ベルタ蒸留所」で研修をさせていただき、蒸留器の構造や蒸留のノウハウを学んできました。
赤ワインを搾って、すぐにヴィナッチャの蒸留にとりかかると、ワイナリーには甘い干しブドウのような香りが漂います。
11月18日には東京でのイベントに参加させていただきます。
ベルサール六本木での「ヴァン・ジャポネ・フェス」と、東京ミッドタウン八重洲での「信州のIPPON!~長野の日本酒&ワインと出会う1日~」が同日開催。
皆様にお会いできることを楽しみにしています。ぜひ、ご参加ください!!